ファミクロ失敗!
ファミクロってご存じですか?よく間取りをみて「FC」や「FCL」と
書かれているのをみたことあるかと思いますがそれがファミリークローゼットです。
前は各部屋にクローゼットを置くことが多かったのですが近頃は1階にこのファミクロというものを
配置するご家庭が多く人気の間取りです。
ファミリークローゼットというものは名前の通り家族全員分のクローゼットをひとつにまとめたものです。
▼こちら坂井建設で造らせていただいたファミクロです。
しかし!人気のファミクロですがポイントを抑えてよ~く考えて採用しないと失敗するかも?
●最初に基礎知識●
先ほど家族全員分のクローゼットを一つにまとめたものとお伝えしましたが
収納するものは家族全員の洋服、コート、靴や帽子、カバン、タオル、下着などさまざま。
収納だけでなく、中で着替えられるスペースをつくったり、洗濯物を干すスペースをつくったりと、目的に合わせて自由に考える方も多いです。
ファミクロは4つの種類と2つの動線タイプがあります。
一辺の壁に向かって収納棚があるI型、向かい合った壁の2辺に収納棚があるⅡ型、L字に2辺に収納棚があるL型、U字に3辺に収納棚があるU型があり、収納棚が多いほど収納量がアップします。
動線タイプは、ウォークインとウォークスルーの2種類。
ウォークインは単純な物置タイプで、収納力が抜群。1カ所から出入りします。
ウォークスルーは出入口が2カ所以上あり、クローゼットを通り抜けれるタイプです。
導線を優先した分便利さがアップしますが、人が通るスペースが必要なためウォークインタイプより収納量は少なくなります。
人気なファミクロですが住んでみて「失敗した!」ということも。
失敗が多いケース
〇もう少し広くすればよかった
家族全員の衣類やバッグなどを収納するとかなりの量になります。
実際に収納してみるとスペースが足りず、「もう少し広い空間にしておけばよかった」と後悔することも多いようです。ただし、収納が足りるか不安だからと広くしすぎてしまうと、居住空間を圧迫してしまうので、難しいところ。ある程度の服が収納できればよければ2畳ほどのスペースで問題ありませんが、クローゼット内で着替えもする場合は3~4畳は必要になります。
また、家族の服をすべて一つのクローゼットにしまっておく場合、それでも広さが足りなくなってしまうこともあるでしょう。
また、服だけでなく様々なものを収納してしまうとごちゃついたりそれこそ容量オーバーに。
必要なものを必要な場所に設置するのが収納のコツです。
〇ハンガーボールの高さ・位置が微妙
ファミリークローゼットには効率的に収納できるよう、ハンガーポールを設置します。
しかし、ハンガーポールの高さや位置に失敗し、後悔することも多いようです。
とくに設計の段階で、高さは指定していても位置の指定をしていないケースがあります。
ハンガーポールの位置が手前すぎると、通路側に衣類が飛び出してしまいクローゼット内を歩けなくなってしまうことがあります。
また、壁側にもデッドスペースができてしまい、空間を有効活用できません。
〇畳んだものを収納するのに不便な場所につくってしまった
ファミリークローゼットの設置場所は、使い方や家事導線を踏まえて考えるのがベスト!
よく設置される場所は以下の3カ所です。
・物干しスペースや脱衣室の近く
→洗濯から収納までの家事導線を意識した設置場所
・玄関の近く
→シュークロ→ファミクロ→脱衣室となる動線。
・家族の部屋の近く
→水回りや玄関とは別の場所へ設置する際に。
〇子どもが大きくなってファミクロがつかいにくくなった
子どもは成長するもの。子どもが大きくなって特に男女のお子様がいるご家族は
朝の混雑時などつかいくい印象です。
子どもが成長した際にはファミクロの使い方や、各部屋に少しでも収納をつくるなど工夫やイメージ
をすることが必要だと思います。
大切なのは、実際に使うシーンをイメージしながら考えること。
どれくらいの服を収納するのか、中で着替えるのか、吊下げて収納するのか、タンスを配置するのかなど、どのように使うのかを具体的にイメージしてみてくださいね。
メリット・デメリットを理解したうえで、ファミリークローゼットを設置するか考えてみましょう。